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2021.11.02
オフショア開発知識

WebRTCとは?Zoomみたいなアプリ開発をしたい場合、費用感は?

 テレワークの導入や非接触のニーズによって一躍注目を浴びるようになったビデオ会議システム。一対一でのコミュニケーションはもちろん、多数の人たちとオンラインミーティングを行ったり、講演会や授業、コーチング、商品説明、リモートお見合いを行ったりと、さまざまなシーンで利用されています。 

ところで、ビデオ会議システムは、どのような仕組みなのでしょうか。ビデオ会議には、アプリを使ったクラウド型やオンプレ型、さらにアプリを使わずネット接続して使うブラウザ型の3種類があります。なかでも、とくにブラウザ型に欠かせないのが、APIの「WebRTC」で、使いやすいうえにクオリティも高いことから世界中の開発者に人気です。 

そこで今回は、多くのビデオ会議システムで使われている「WebRTC」について詳しく解説します。仕組みやメリット、またWebRTCを使った人気アプリをご紹介。さらに、WebRTCを使ったビデオ会議ツールやZoomのようなアプリを開発するのにどれくらいの予算が必要なのか、開発費用の相場についても解説します。 

WebRTCとは 

WebRTCは大量のデータ送信が可能なため、ビデオチャット以外にもボイスチャットやファイル共有、またライブストリーミングにもうってつけで、ドローンやロボットの遠隔操作への応用も急ピッチで進められています。そんなWebRTCについて、仕組みや特徴、人気度、さらにWebRTCを使ったアプリについても詳しく解説します。 

WebRTCの仕組み 

WebRTCは、Web Real-Time Cmmunicationの略で、端末の画面を通してWebブラウザのみで音声や映像を使ってほぼ遅延なくリアルタイムでやり取りできる技術です。2011年にGoogleが提唱して本格的な開発と普及活動がスタートしましたが、以後、AppleやMicrosoftなどのウェブブラウザベンダーが正式にサポートを始めたことにより、Chrome、Edge、Firefox、Safariなどメジャーなブラウザで使用可能となりました。 

サーバーを通さずに端末同士を直接つなぐP2P方式を採用しており、プラグインなしで使えて大量のデータがほぼ遅延なくリアルタイムで送信できるのが魅力です。また、WebRTCで採用されているコーデックは不可逆式音声圧縮フォーマットのOpusのため非常に音声がクリアーです。そのため、視覚情報のみならず、言葉などの音声情報が重要なWeb会議や面接などに向いています。 

ただし、WebRTCはサーバーを使ったデータ処理を行わないので、スピーディーなデータ通信が可能な反面、多拠点での同時接続には不向きです。一度に多くの端末から接続しすぎると一気に通信負荷が高まるため、キャパオーバーを起こしてしまいます。これを回避するためには、専用サーバーを使って通信量を抑える工夫が必要です。 

WebRTCの特徴 

WebRTCはブラウザを使ってP2Pでやり取りするため、アプリをインストールする必要がありません。プラグインも不要なため、端末とネット環境さえ整えば、いつでもほぼワンステップでミーティングや会議ができ、初対面どうしでも簡単につながれるため、リモート面接や面談にも便利です。 

また、WebRTCの大きな特徴は、オープンソースであることです。つまり、誰でも自分が開発するアプリ内に無料でWebRTCを組み込むことができます。 

WebRTCのメリット 

WebRTCのメリットは、まず初期費用がほとんどかからないことです。どのブラウザでも標準搭載されているため、ライセンス料は不要でパソコンやスマホなど端末さえあれば異なるブラウザ間でも問題なく通信できます。よって、全社一斉にテレワーク体制をしく際にも、さほど負担なく導入できる利点があります。 

また、WebRTCは既存のざまざまなシステムを組み合わせて作られた経緯があるので、データの暗号化などすでにセキュリティ対策が施されているという特徴もあります。これにより、会話内容が流出するなどのリスクはほぼありません。 

さらに、WebRTCはサーバーを介さないUDPプロトコルを採用しているので、端末がサーバーの役割を担います。そのため、非常にスピーディーにデータ送信できるうえ、そのデータは送りっぱなしで済みます。通信のスタートや終了の処理がない分、通信速度が速いので、ビデオチャットとしてリアルタイムでやりとりするのにとても便利です。 

WebRTCの人気度 

新型コロナウィルスの流行により、通常の働き方やイベント開催、ショッピングなどが急激に難しくなりました。しかし、この流れにより、あらゆる業界でビデオ会議システムへのニーズが一気に高まりました。しかも、特別な機材やアプリのインストールが必要なく、あらゆるソフトやアプリに組み込めるオープンソースのWebRTCは、多くの開発者にとって格好のツールといえるでしょう。 

これにより数多くのビデオ会議サービスが提供され、テレワークのみならず、オンラインセミナーや研修、オンラインの料理教室、英会話や塾、ヨガ、アイドルのオンライン握手会や各種アーティストによる生ライブ、オンラインカラオケなど、従来ならわざわざ決められた場所に出向かなければならなかったところ、自宅でそのほとんどをまかなえるようになったのです。すると、メイクや着替え、手荷物の準備もいらなければ交通費も必要ありません。しかも、いつでも好きなときに食事やトイレも済ませられるうえ、天候の影響も受けないとあって、WebRTCの人気度は高まる一方です。 

未曽有の感染症により当初の社会的な衝撃は計り知れないものがありましたが、これをきっかけに思わぬかたちでビデオ会議システムの実用性やポテンシャルが浮き彫りとなりました。そして、ニューノーマル(新常態)におけるワークスタイルやエンタメ、教育、スポーツなどのあり方、さらにはワ―ケーションや移住などライフプランの考え方にまで新境地を開いたといえるでしょう。 

WebRTCを使うアプリ  

WebRTCを組み込んだアプリとして世界的に有名で人気があるのが、Googleの「ハングアウト」です。 

「ハングアウト」は、Gmailアドレスさえあれば、AndroidでもiOSでも、もちろんパソコンからでも無料で使えます。ビデオチャット、音声通話、テキストメッセージ、画像、動画などの送受信など、ビジネスでも個人でもさまざまなコミュニケーションに必要な一通りの機能がすべて一括で揃っています。 

ビデオ通話ができるのは最大10人までですが、Gmailアドレスや電話番号を使うため、複数アカウントを取得でき、プライベートと仕事とか、グループと部署といった形で簡単に使い分けが可能です。しかも、グループチャットも150名まで可能です。 

他にもWebRTCを使ったアプリとしては、YouTubeのライブ配信もあります。とくにコロナ禍に入ってから爆発的に人気が出始めました。YouTubeはいつでも好きなときに何度でも視聴できる点が魅力ですが、ライブ配信の新鮮さや特別感への需要が非常に強くなっています。さらに、ECサイト内に組み込んでライブでの商品説明やセールスに使うライブコマースとしての使い方も人気です。 

Zoomのようなアプリ開発の費用感は?

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最後にZoomのようなビデオ会議システムを開発する際の費用相場についてお伝えしましょう。システム開発業者に委託する場合、要件定義や設計・デザイン、プログラミング、テストなどを経て実装という流れになります。よって、それ相当の費用が必要になるでしょう。さらにシステムの維持・管理もあるので、メンテナンスを含むトータルでの予算確保が必要です。 

WebRTCを使った場合の費用相場 

WebRTCを使ってZoomのようなビデオ会議システムを作る際にポイントとなるのが、WebRTCの弱点でもある多拠点対応です。同時に多くの人たちとビデオチャットをするには、各端末への負担を減らすために専用のサーバーを設ける必要があります。 

P2P方式により端末同士でビデオチャットする分には、開発費用は最大でも500万円までで収まると考えられます。しかし、サーバーを使うとなると500~1000万円くらいはかかると見ておく方が良いでしょう。 

ビデオ会議アプリの開発費用相場 

Zoomはスマホで使う場合はアプリで、Web版の場合はWebRTCを使っています。もし、ビデオ会議システムをWebRTCではなくアプリとして開発する場合は、機能をどこまで充実させるかによっても相場に開きが出ますが、だいたい100~500万円くらいが目安です。 

ランニングコストもかかる 

とくにビデオ会議システムを多人数で使うためには、サーバーの構築が必要になります。よって、導入の際には、その構築費用と維持費も計算に入れなければなりません。 

サーバーはクオリティや容量にもよりますが、構築費用以外に、月々の保守費用に1~数万円はかかります。レンタルサーバーの場合は、月々のランニングコスト数千円~数万円で済みますが、用途に応じた十分なスペックをもつものを選ぶ必要があります。 

また、バックエンドシステムやアプリ全体の基本的なメンテナンスにも月1〜2万円くらいはかかると考えましょう。 

まとめ 

WebRTCを利用すると、使いやすくて安全なビデオ会議システムが作れます。質の高いビデオ会議システムが構築できれば、テレワークやリモート会議、クライアントとの打ち合わせなどがスピーディーかつ低コストで行えます。よって、そこで浮いた時間や経費をさらに重要な業務に回すことで、業務改革が大幅に推進できるに違いありません。 

レリパでは、WebRTCを活用したビデオ会議システムやアプリ開発を通じて多くの日本企業の皆さまのお役にたって参りました。これから質の高いビデオ会議システムを導入し、DXのさらなる推進をお考えなら、ぜひレシパにご一報ください。心よりお待ち申し上げております。