ラボ型開発 (ODC)完全ガイド。ベトナムはラボ型開発先ランキング1位!

ラボ型開発(ODC)完全ガイド。ベトナムはラボ型開発先ランキング1位!

近年、デジタル化が進むなか、 ラボ型開発 (ODC) は、コスト効率の良さと高い品質により、開発を手がける企業にとって最上位の選択肢となっています。

そこで、ODC の意味、ODC のメリット及びデメリット、そしてベトナムが ODC として人気を集める理由について、詳しく解説していきましょう。

ラボ型開発 (ODC)とは

ラボ 型開発 (ODC)はオフショア開発の一種です。

ラボ型開発では、企業が外部のサービスプロバイダーに開発プロジェクトを委託し、専門の開発チームがプロジェクトを実行します。ラボ契約・オフショア開発センター(ODC)とも呼ばれます。

ラボ型開発 (ODC)のモデル

ラボ型開発 (ODC)モデルには、おもに以下のような種類があります。

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ソフトウェアODCクラシック(Software ODC Classic)

ソフトウェアODCクラシックは最も人気のモデルです。このモデルでは、必要な技術スキルをもつチームによってプロジェクトが実行され、プロジェクトマネージャーが監督します。顧客によるプロジェクトの監視や管理を最小限に抑え、基本的にはODCパートナーに開発責任のすべてを委ねます。

ソフトウェアODCクラシックには、以下のような特徴があります。

・リソースの独立性:ODCパートナーは、プロジェクトのリソースを独自に選択のうえ管理します。顧客はODCパートナーが提供するチームに依存し、そのリソースを利用します。

・効率的なリソース利用:ODCパートナーは、プロジェクトに必要なリソースを効率的に配置し、開発プロセスを最適化します。これにより、開発スピードや品質の向上が図れます。

・開発プロセスの透明性:ODCパートナーは定期的なレポートや進捗報告を提供し、顧客とのコミュニケーションを円滑にします。そのため、顧客はプロジェクトの進行状況や成果物について透明性を確保できます。

・柔軟性と適応性:ODCパートナーは、顧客の要件や変更に迅速に対応し、柔軟にプロジェクトを調整します。そのため、変化するビジネス環境に適切に対応できます。

以上のように、ソフトウェアODCクラシックは、顧客が開発プロセスの制御を最小限に抑え、ODCパートナーにプロジェクトの管理を委ねることで、効率的な開発を実現するモデルです。

ソフトウェアODCトラスト(Software ODC Trust)

ソフトウェア開発プロセスにおいて、セキュリティおよび知的財産保護を優先する顧客向けに特別に設計された開発モデルです。独自性の高いソフトウェア要件と厳格なセキュリティニーズをもつ組織に対応し、顧客の貴重な資産と知的財産を保護するためにカスタマイズされたソリューションを提供します。

Software ODC Trustモデルのおもな特徴は、以下の通りです。

・高度なセキュリティ対策:開発場所では、不正アクセス、データ侵害、または知的財産の盗難を防ぐための堅牢なセキュリティ対策が施されています。アクセス制限、監視システム、およびサイバーセキュリティプロトコルなどの物理的セキュリティ対策が可能です。

 ・所有権と特許の保護:このモデルは、顧客に対して知的財産権(所有権や特許を含む)が開発ライフサイクル全体で保護されることを保証します。これにあたっては、法的契約、機密保持条項、および他の契約上の取り決めなどが行われます。

・セキュアな開発環境:開発環境自体が、セキュアなコーディングプラクティス、暗号化、データプライバシー対策、定期的なセキュリティ監査を含む最高水準のセキュリティを満たすように設計されています。

・開発センターを遠隔配置:開発センターをセキュアな遠隔地に配置することで、不正アクセスやスパイ行為のリスクを最小限に抑えます。これにより、機密情報や独自のソフトウェアデザインが潜在的な脅威から保護されます。

ソフトウェアODCブランド(Software ODC Branded)

この開発モデルは、顧客が開発プロセスのすべてを自社内で管理し、ODCパートナーを外部の開発リソースとして活用するものです。顧客がプロジェクトを完全に制御し、自社のビジネス目標に合わせて開発を行いたい場合に適しています。

ソフトウェアODCブランドの特徴は以下の通りです:

・顧客が完全に制御:ソフトウェアODCブランドでは、顧客が開発プロセスのすべてを完全に制御します。すべての意思決定やプロジェクトの管理は、顧客が担当します。

・顧客がプロジェクトの全責任をもつ:ODCパートナーは、顧客が定めたガイドラインや要件に基づいてプロジェクトを実行します。しかし、最終的な責任は顧客にあります。

・顧客による開発チームの直接管理:顧客は、ODCパートナーが提供する開発チームを直接管理します。チームメンバーの選択や指示、監視は顧客が行います。

・柔軟性とカスタマイズ性:ソフトウェアODCブランドでは、顧客が開発プロセスを完全に制御するため、プロジェクトの柔軟な調整やカスタマイズが可能です。そのため、顧客の要件や変更に忠実に対応することができます。

・透明性とコミュニケーション:顧客とODCパートナー間の透明性とオープンなコミュニケーションが重要です。顧客は、プロジェクトの進捗状況や成果物について常に把握しておく必要があります。

ラボ型開発 (ODC)のメリットとデメリット

ラボ型開発 のメリットは以下の6点になります。

・コスト削減ができる

・仕様変更ができる

・優秀なエンジニアが確保できる

・開発ノウハウが蓄積できる

・開発がスピーディーに進む

一方、ラボ型開発 のデメリットは、以下の6点を挙げられます。

・コミュニケーションが難しいケースがある

・人選に注意が必要

・時差がある

・文化や習慣が違う

・短期の開発には不向き

ラボ型開発 のメリットとデメリットを簡単に挙げましたが、詳しくはこちらをご参照ください:

ラボ型開発 とはわかりやすく!請負型開発との違いやメリット・デメリットも詳しく解説!

ラボ型開発 (ODC)の流れ

ラボ型開発 (ODC)の具体的な流れを以下の図とともに見ていきましょう。

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・まずパートナーとなるODC企業を具体的に選定します。

・次に、開発プロジェクトの要件や目標を明確にするために、仕様書が作成されます。

・仕様書に基づいて、システムやソフトウェアの設計を行い、開発を進めます。

・システムが実装できたらテストに移ります。

これは一般的なODCプロセスで、プロジェクトの成功に向けて重要なステップとなります。

それぞれのステップについて、以下の記事をご参照ください:

ODC とは ?メリットやデメリット・請負型との違いや成功させるコツを詳しく解説!

ラボ型開発 (ODC)で失敗しないコツ

ラボ型開発 (ODC)で失敗しないための注意点は、以下の通りです。

タスク管理の徹底

タスク管理の徹底は、ラボ型開発 においてとくに重要です。途中段階で成果物の納品がないため、スケジュールや担当者の明確化が難しくなりがちです。こうした課題に対処するために、委託側は以下のような工夫をする必要があります。

・定期的な連絡と報告: ラボ型開発先 のブリッジSEとは毎日連絡を取り、その日のタスクや作業の進捗状況を報告してもらうようにしましょう。定期的な報告を通じて、進捗状況を把握し、問題が発生した際には早期に対処できるようにします。

・タスク管理の可視化: タスク管理を可視化し、進行状況や担当者を明確にします。プロジェクト管理ツールや共有ドキュメントを活用し、全体の進捗状況が把握できるようにします。これにより、誰が何を担当しているかが一目で分かり、スムーズなコミュニケーションが可能となります。

・初期の品質チェック: 開発がスタートする際には、品質やスピードに問題がないかを確認することが重要です。細かい頻度で成果物を確認し、問題がないかをつぶさに把握します。これによりプロジェクトが円滑にスタートし、その後の開発が順調に進みやすくなります。

指示内容の明確な伝達

ラボ型開発では、指示内容を明確に伝えることが非常に重要です。コミュニケーションミスが後に大きな問題に発展する可能性があるため、日本人にありがちな曖昧な指示ではなく、誰が聞いても同じ理解が得られるようにする必要があります。以下は、指示を明確に伝えるためのポイントです。

・難しい表現や曖昧な言葉を避ける: 国や文化によって異なる表現や慣用句は、相手には理解しにくい場合があります。可能な限り明確な言葉を使い、混乱を避けるようにしましょう。

・作業内容の明確化: 作業内容については、具体的に何を求めているのか、どのような結果を期待しているのかを明確に伝えることが重要です。また、対応期間や報告のタイミングも明確に提示し、相手が期待通りの成果物を提供できるようにします。

・質問や困りごとへの積極的な対応: 初めのうちは信頼関係が薄いため、相手が質問しにくい雰囲気が生まれることがあります。そのため、積極的に会話や報告を行い、相手が質問や困りごとを遠慮なく伝えやすい環境を作るように心掛けましょう。

開発実績の確認

開発実績の確認は、ラボ型開発会社を選ぶ際に極めて重要です。類似のプロジェクト実績があるかどうかを確認することで、その会社が依頼する案件に適しているかどうかを判断することができます。

類似のプロジェクト実績がある場合、開発チームはその分野で豊富な経験を有するため、問題解決や技術的な課題に対処する能力が高いと考えられます。これにより、開発プロセスがスムーズに進行し、品質の高い成果物が得られると期待できるでしょう。

また、類似のプロジェクト実績は、開発会社の信頼性や専門知識のレベルを示す重要な指標となります。似通ったプロジェクトを成功させた経験があるチームは、顧客の要件や期待への対応能力が高く、プロジェクトの成功に向けて信頼できるパートナーとなりうるでしょう。

コストばかりを重視しすぎない

見積もりばかりを重視せず、他の要素にも目を向けることが大切です。見積もりが安い場合は、スキルの低さや実績不足などが疑われます。良質な成果物の開発には、それなりのコストがかかるものです。

低予算で済めば、一見コスト削減ができるように思えますが、最終的にはプロジェクト全体に悪影響を与えかねません。品質やスケジュールに狂いが生じると、修復には余分な時間と追加費用がかかる場合もあるでしょう。したがって、長期的な視点に立ち、価格と品質のバランスを考慮することが重要です。

レリパは、ラボ型開発を非常に得意とし、Webアプリケーション・システム・ブロックチェーン開発など、500件以上のプロジェクトを手掛けてまいりました。こちらの記事では、レリパの開発実績を具体的にご覧いただけます。

ベトナム におけるラボ型開発 ( ODC)の現状

ベトナムは依然としてラボ開発先 のトップ

ラボ型開発 (ODC)完全ガイド。ベトナムはラボ型開発先ランキング1位!

参照:オフショア開発白書(2023年版)

このランキングで着目すべきは、ランクインしている全9カ国中、ベトナムが圧倒的な人気を博しているうえ、その半数近くを占めている点です。

具体的には、2021年から2023年にかけてラボ型開発 の検討先国別ランキングで連続1位を維持し、その割合も50%に近い水準で推移しています。

この背景として、ベトナムにはラボ型開発を行う上で多くの優位性がある点が挙げられます。例えば、近年、優れたソフトウェア開発者やIT専門家を多数育成することにより、IT技術力の向上に努めてきました。また、低コストで高品質なサービスを提供できること、政治的な安定性やビジネス環境の改善なども、ラボ型開発先として選ばれる要因となっています。

これらの施策や条件が功を奏し、ベトナムはラボ型開発 において長期的な競争力を有するに至りました。

ベトナムが選ばれる理由を、引き続き詳しく見ていきましょう。

日本の企業がベトナムラボ型開発 を選択する理由

なぜベトナムが日本でもっとも人気のあるラボ型開発国なのかを明らかにするために、2位と3位にランクされているフィリピンとインドと比較してみましょう。

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それぞれの項目について解説します。

日本語能力

ベトナムのIT企業は、世界的なビジネス展開を進めるにあたり、外国語を大変重要視しています。とりわけ日本語と英語への注力ぶりは顕著で、両者をマスターすることにより、日本をはじめとした国際的なプロジェクトや顧客との円滑なコミュニケーションが確実に広がっています。この状況を踏まえ、多くの企業がさらに語学教育に力を注いでいるのです。

2023年12月に実施された日本語能力試験(JLPT)の受験者数の上位11ヵ国・地域は、以下のようになっています。

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参照:日本語能力試験 JLPT

ベトナムの受験者数は、世界全体で第5位(日本を除く)。インドは同8位、フィリピンは同11位となっています。特に上級レベルのN1・N2の受験者数が、他の東南アジア諸国に比べて突出して多いことからも、ベトナムの日本語教育の質の高さや日本語に対する関心の深さがうかがえます。

このような背景から、現在ベトナムのラボ型開発会社では日本語を話せる人材が増えており、ブリッジSEの人月単価も通訳が必要ない分、他国と比較して安い傾向にあります。

低コスト及び高品質

ベトナムは、他の主要ラボ型開発国に比べて人件費が安く、高度なIT人材が豊富なことで知られています。これがオフショア開発におけるベトナムの大きな強みです。

以下は人気のラボ型開発先6カ国における、2023年6月時点でのITエンジニアの人件費やIT人材の人月単価(単位:万円)です。

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参照:オフショア開発白書(2023年版)

上記のように、主要なラボ型開発国の中でベトナムは、IT人材の人月単価がもっとも安価で、全職種の平均が約56.6万円となっています。フィリピンの同数値は約60.3万円、ミャンマー、バングラデシュもほぼ同水準にあります。インドは約81.3万円と、かなり高いことがわかります。

なかでも特筆すべきは、ベトナムのブリッジSEの安さです。繰り返しますが、これは日本語能力向上に注力することによって話せる人材が増えたためです。一方、フィリピンやインドでは英語が主要言語なので、日本語を話せる人材が少なくブリッジSEの価格も高くなる傾向にあります。

加えて近年、ベトナムでは、IT技術力の向上に力を入れています。

TOPDevのレポートによると、2023年時点でIT人材は約53万人存在します。しかも、多くの大学や専門学校でコンピューターサイエンスやエンジニアリングなどの教育が積極的に行われ、優秀な技術者が続々と育成されているため、毎年、若手を中心として約5万〜5.7万人の新たな人材が加わっている状況です。したがって、高品質なソフトウェア開発やITサービスの提供が可能というわけです。

ベトナムの技術教育は、産業界のニーズに合わせて進化し、最新のテクノロジーや開発手法に対応しています。こうした環境で育成された技術者は、高度なスキルをもち、複雑なプロジェクトにも対応できる能力を備えています。そのため、ベトナムは高品質なソリューションをリーズナブルな価格で提供できるのです。

レリパでは、コスト面はもちろん、フレキシブルでノウハウの蓄積が可能な完全ラボ型開発を提供しています。低コストで高品質なラボ型開発をお探しの方は、ぜひ弊社までお気軽にご相談ください。

政治安定性

・ベトナム:ベトナムは比較的政情が安定しています。ベトナム共産党が強力なリーダーシップを発揮しているため、政治的な不安定要素が適切に抑えられている状態です。

・フィリピン:フィリピンは政治的な不安定要因が少なからず存在します。大統領制ですが、さまざまな政治的問題や腐敗によってガバナンス力が欠如しており、安定しにくい状態にあるのが現状です。

・インド:インドは多民族国家のため、地域格差や民族間の対立が政治的な不安定要因となることがあります。議院内閣制ですが、政策決定や施行に時間がかかることがあり、政治的な変動が生じることがあります。

以上のように、ベトナムは比較的政情が安定している一方、フィリピンとインドは恒常的に不安定要因が存在します。こうした背景は、企業がラボ型開発先を選定する際に考慮すべき重要な要素となります。

情報通信インフラ

情報通信インフラの整備状況は、システム開発およびIT産業の成長において極めて重要です。2024年2月時点におけるベトナム、インド、フィリピンの情報通信スピードは、以下の通りです。

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参照:世界のインターネット普及率 国別ランキング・推移

ベトナムでは、情報通信のインフラ整備が急速に進みつつあり、レストランやカフェといった公共の場でWi-Fiが利用できる環境が整っています。さらに、インターネットの普及率も78.59%と高い数値をマークしており、国内外の企業が開発プロジェクトを推進するうえで非常に魅力的な要素となっています。

インターネット普及率およびブロードバンド速度(Mbps)において、ラボ型開発先の中で3位にランクインしています。中国には劣るものの、フィリピンやインドと比べるとかなり優位な状況です。このようにモバイル技術の発展に注力していることは、将来的にグローバルな成長と競争力を高めるうえで大変重要なポイントといえるでしょう。

まとめ

ベトナムのラボ型開発 は、日本企業にとって大変魅力的です。安価な人件費と豊富な労働力および技術力を活用すれば、競争力の高い新製品やサービスを確実に開発できるでしょう。

弊社は豊富な経験と専門知識をフル活用し、ラボ型開発でお客様のニーズに合った最適なソリューションを提供します。

ラボ型開発をご検討なら、ぜひレリパまでお気軽にご連絡ください。