2023.05.09

システム開発とアプリ開発の違い は?それぞれの特徴や費用・開発会社の選び方も!

「システム開発」と「アプリ開発」。両者には決定的な違いがあるのですが、しばしば似たような使い方をされていたり、同じと勘違いされていたりすることがあります。

そこで今回は、 システム開発とアプリ開発の違い や特徴、費用や開発会社の選び方について解説します。

システム開発とは?

「システム開発」とは、企業や部署内において何らかの仕組みを構築するツールを開発することを意味します。

システム開発とアプリ開発の違い
システム開発とアプリ開発の違い

具体的には、

・生産管理システム

・販売管理システム

・勤怠管理システム

・在庫管理システム

・POSシステム

・倉庫管理システム

・配送管理システム

・医療・介護連携システム

など、業界ごとにさまざまな種類があります。

いずれも業務効率化のために開発するのが一般的で、いったん導入するとそれなくしてビジネスが成り立たなくなるといっても言い過ぎではありません。それくらい重要度の高い存在です。

形態としては、「クラウド/Saas(Software as a Service)」や「パッケージ」「パッケージ&カスタマイズ」などがあります。とくに上記に挙げたようなシステムは、自社内ではなくベンダーのサーバーが利用できるため導入しやすいクラウド型が増える傾向にあります。

ちなみに、WindowsやMac OS、Android、iOSといったOS(オペレーティングシステム)も広い意味でのシステムになります。しかしこれらを一企業が開発するというのは滅多とありません。とくに国内では皆無といってよいでしょう。

アプリ開発とは

一方の「アプリ開発」とは、パソコンやスマホといった端末上で動作するソフトウェアを開発することを意味します。アプリは「アプリケーション」の略語で、企業とユーザーや、ユーザー同士がインタラクティブ(相互)な関係を構築するために提供されます。中には、企業内で特定の業務を効率化するために開発する例もあります。

システム開発とアプリ開発の違い
システム開発とアプリ開発の違い

具体的には、

・ネイティブアプリ

・ウェブアプリ

・ハイブリッドアプリ

の3種類に分類されます。

ネイティブアプリは、多くのユーザーにとってもっとも馴染みがあるもので、App StoreやGooglePlayストアからインストールしてスマホ(まはたタブレット)上で使用するタイプです。いったんインストールすると次回からはオフラインで使えるので便利です。

スマホユーザーは年を追うごとに増加しており、NTTドコモモバイル研究所の調べでは、2022年の時点で国内のスマホ率は94%に達しました。そして一人当たりの平均アプリ使用数は30個を超えるとも言われています。とくにサービス系の企業にとっては、今やネイティブアプリを抜きにしたマーケティングはあり得ないといっても過言ではないでしょう。

ウェブアプリは、ブラウザ上で利用できるアプリのことです。ネイティブアプリのようにアプリストアを経由せずに提供できるので、開発者側からすると手数料も審査も不要な点がメリットといえるでしょう。

ハイブリッドアプリは、ネイティブアプリとウェブアプリの両方の機能をもつタイプのアプリです。アプリストアからインストールしますが、開発自体はウェブサイト開発の技術でなされており、ブラウザではなくWebView上で動作します。WebViewとは、アプリの中にHTMLコンテンツ(Webページのこと)を表示することができる技術です。これによって、どのOSでも動作可能で、端末自体の機能を利用できる利点もあります。

 システム開発とアプリ開発の違い 

 システム開発アプリ開発
定義仕組みを構築するための開発限定された環境下で動作するソフトの開発
目的業務効率化顧客エンゲージメントを高める
メリット業務の標準化や人為的ミスの削減顧客数・顧客満足度・売上の向上
開発プロセス要件定義→設計→開発→テスト→リリース→運用・保守要件定義→設計→開発→テスト→リリース→要件定義→設計…を繰り返す
開発言語C・Java・HTML・CSS・SQL・XMLなどKotlin・C#・Swift・Objective-C、一部JavaScriptなど
開発種類ウォーターフォールが多いアジャイルが多い
開発費用数十万円〜数千万円数百万円程度

システム開発・アプリ開発の主な開発手法

システム開発とアプリ開発の方法には、おもに「ウォーターフォール開発」と「アジャイル開発」の2種類があります。それぞれについて解説しましょう。

システム開発とアプリ開発の違い
システム開発とアプリ開発の違い

ウォーターフォール開発

開発に入る段階ですべての開発プロセスを決めて、その計画通りに各段階を経ながら実装にこぎつける方法です。

具体的には、

要件定義→設計→開発→テスト→リリース→運用・保守

という流れになります。

その特徴は、

・全体の流れが正確に決まっているため、進捗管理がしやすくスケジュールも立てやすい

・予算が立てやすい

・途中で仕様変更ができない

・開発が長期化しやすい

・開発が大規模化することが多いため開発企業任せになりやすい

・仕様変更の際は莫大な予算がかかる

といったことが挙げられます。

完成イメージがはっきりとしているため、システム開発向きといえるでしょう。とくに基幹システムのように、ユーザーの反応を気にしたり、ユーザビリティをまめに変更したりといったことが必要ない、社内の中核となる規模の大きなシステムの構築にはうってつけです。

ただし途中での仕様変更はかなりのリスクとなるので、絶対に避けなければなりません。そのためにも、設計に入るまでの「要件定義」にしっかりと時間をかけ、発注者は開発企業に開発の意図やイメージ、必要な機能などを余す所なく伝える必要があります。議論も十分に重ね、互いの疑問点を全て解消した上で設計、開発といった次のフェーズに進まなければなりません。

アジャイル開発

ウォーターフォール開発のように初めからかっちりと流れを決めずに、ある程度の方向性が見えた時点で設計→開発→テスト→リリースという流れで開発を進めていきます。大きなシステムというよりは、小さな規模の開発や機能ごとに「要件定義→設計→開発→テスト→リリース」というサイクル(インテレーションという)を繰り返します。

特徴としては、

・非常にコマ割りが効くコンパクトな体制で開発を進めるので、途中での仕様変更にも柔軟に対応できる

・早い段階で開発に取りかかれる

・開発スピードが短縮化できる

・顧客ニーズに応えやすい

・スケジュール管理が難しい

・修正を繰り返すと開発の方向性がブレることがある

・目先の作業に注力するため開発の全体像が見えにくくなる

などがあります。

アジャイル開発は、ユーザーの反応やフィードバックを参考にしてよりベターな修正を柔軟に行うことができます。そのため、アプリ開発に向いています。実際にスマホでアプリを利用していると、何度もアップデートが繰り返されることがよくあります。これは、顧客ニーズに合わせてイテレーションを短期間で回しながら修正とリリースを何度も繰り返しているからに他なりません。

 システム開発・アプリ開発の費用相場

システム開発にしてもアプリ開発にしても、費用はエンジニアなどの人月コストの合計で算出するのが一般的です。「人月」とは、1人のエンジニアのひと月の報酬のことで、その人数と開発予定期間を掛け合わせて算出します。

エンジニアの報酬の目安は以下の通りです。

プログラマー・・・1人につき40〜100万円

システムエンジニア・・・1人につき60〜160万円

例)プログラマー2人とシステムエンジニア2人で3ヶ月かけて開発する場合。

プログラマーの月単価が50万円、システムエンジニアの月単価を100万円としましょう。

プログラマー・・・50万円×2人×3ヶ月=300万円

システムエンジニア・・・100万円×2人×3ヶ月=600万円

よって300万円+600万円=900万円となり、開発費用は「900万円」になります。

システム開発は、その内容(どのような機能を持たせるか)によって費用相場にも開きがあります。少なければ数十万円程度。多ければ数千万円にのぼることもあります。大企業の大規模システムの場合は、億単位の予算を必要とする例も珍しくありません。

一方、アプリ開発の方は、大まかに数百万円程度となるのが一般的です。

 システム開発・アプリ開発の依頼先の選び方

システム開発もアプリ開発も社内にエンジニアがいない場合は、開発会社に外注(アウトソーシング)するのが一般的です。しかし一言に開発会社といっても規模も得意分野もエンジニアの顔ぶれもさまざまです。よって、ただ闇雲に選んで依頼するというのはリスクがあるでしょう。

そこでシステム開発・アプリ開発の依頼先を選ぶ際には、以下の点に注意するようにしてください。

・エンジニアのスキルとクオリティ・開発実績を確認する

・得意分野を確認する

・担当者(PM)が信頼できるか

・リリース後のフォローが期待できるか

・開発コストだけで決めない

・見積もりは複数取る

一つずつ解説していきます。

「エンジニアのスキルやクオリティ・開発実績を確認する」

システムやアプリの出来栄えを左右するのは、エンジニアのスキルとクオリティです。しかしどのようなエンジニアが在籍しているかを外から正確に確かめるのはそう簡単ではありません。同じ会社であっても、担当するエンジニアによって仕上がりは必ずしも同じと言えない面もあります。

そこで過去にどのような開発実績があるのかをできるだけ詳しく調べるようにしてください。直接尋ねるのも良いですが、もっとも信頼できる情報は開発を依頼したことのある会社や知り合いに評判を聞いてみることです。実際に依頼してみた率直な感想をヒアリングしてみるとリアルな実態がよく掴めるはずです。そこで得られた情報を参考にしながら面談をすると、効率の良い話し合いができ、最終的に契約するかどうかをジャッジする目安にもなるでしょう。

また開発実績については、これから依頼したいシステムやアプリと同じような仕様と目的のプロダクトが含まれているかどうかも重要です。該当する実績がない場合は、控える方が無難かもしれません。

「得意分野を確認する」

開発会社には多くの場合、得意分野があるものです。「物流系の実績が豊富」「金融系に強い」「医療系に特化している」「開発スピードが速い」といった具合です。

開発実績と得意分野は必ずしも一致しません。とくに大規模なシステムになると予算も高額になるので、依頼したい分野がもっとも得意という会社を選ぶくらいのつもりでいる方がよいでしょう。アプリの場合でも、得意分野かどうかによって機能はもちろんデザインも含めて仕上がりに相当の差が生じることがあるので注意してください。

また勧められた通りに予算をかけて高機能な仕組みを組み込んだものの、肝心のユーザーにはまったく響かず無駄に終わるといった残念な例が意外と多いので要注意です。開発会社としては独自色をアピールして評価を高めたいのかもしれませんが、それが的外れになることもあるのです。そのあたりのバランス感覚に優れているかも大事な判断材料になるでしょう。その意味では発注者としてしっかりと情報収集をし、深く研究した上で面談に望むことが大切です。「シロウト」と軽視されると、開発会社のペースでこちらの意図しない方向へと勝手に進められてしまうおそれがあるのでくれぐれも気をつけてください。

「担当者(PM)が信頼できるか」

正式に契約する前には、担当者(PM=プロダクトマネージャーなど)と面談するのが一般的です。その際には、相手の態度や自社との相性をよく確かめてください。

具体的には、

・こちらの話に乗り気かどうか

・こちらの考えにしっかりと耳を傾けてくれるか

・自社の都合や一方的な考えを押し付けてこないか

・こちらに知識や経験があるかどうかを確かめずに専門用語を多用してこないか

といった点に注意しておくとよいでしょう。

信頼できる会社は、こちらの立場に立ってよく話を聞いてくれ、決して自分たちの考えややり方を押し付けてくるような上から目線の態度ではありません。

「リリース後のフォローが期待できるか」

システム開発もアプリ開発もリリースすれば問題なく運用し続けることができるかといえばそうとも言えません。いくら事前に入念なテストを行い、万全な状態で実装したつもりでも、多くの場合、想定外の事象が発生して対応に追われることがほとんどといってよいでしょう。そのため、リリースが済んだらそれで終わりではなく、その後の保守やトラブル時のフォロー、修正を依頼できるかどうかも開発会社選択の重要なポイントになります。

「開発コストだけで決めない」

見積もりが安いという理由だけで開発会社を決めるのは危険です。コストが安いという場合、もちろん開発スキルが高くて良心的というケースもあるかもしれません。しかし中には、「安かろう悪かろう」の可能性も十分に考えられるので注意が必要です。コストは大切な要素ですが、予算の許す限りは、それ以外にも先ほど述べたような開発実績や得意分野、エンジニアのクオリティなどを調べて、総合的に判断するようにしてください。

ちなみに、費用対効果を重視する意味では、「オフショア開発」もおすすめです。オフショア開発とは、ベトナムをはじめとする東南アジアのIT企業に開発を依頼することです。国内のエンジニアに勝るとも劣らない優秀な人材が数多く揃っており、かつ国内に比べて開発コストが半分以下かそれ以上の安価な予算で済む例も珍しくありません。時差があるので、こちらが休んでいる間に業務を進めてもらえるメリットもあります。日本語能力の高い人材が豊富な企業も増えているため、検討の余地は十分にあるでしょう。

「見積もりは複数とる」

見積もりは1社ではなく、できれば複数から取るようにしてください。1社で決めてしまうとどうしても高くなる傾向が強いからです。できれば5〜6社が理想です。これくらいの中で比較すると、中身にばらつきが出るため、より費用対効果の高い相手を選べる可能性が高くなるうえ、値切り交渉もしやすくなるでしょう。上記のオフショア開発企業もぜひその一社に加えてみてください。

レリパのシステム開発とアプリ開発サービス

レリパはITオフショア開発に7年間の経験を持っています。現在まで、様々なプロジェクトを完成し、立派に務めを果たします。レリパの開発事例をご参考お願い致します。

レリパのシステム開発とアプリ開発サービス

概要

ホビモの運営する住まいに全国、月々の定額で住めるウィークリー・マンスリー賃貸サービスです。
サービスを利用いただく事で環境問題×地域創生×地域雇用の問題を解決させる借家と借家人のマッチングシステム。

契約形態

請負型

技術

PHP Laravel

VueJS / Nuxt JS

担当内容

要件定義=>基本設計=>開発=>テスト=>リリース

チーム体制

・PM 1名

・開発者 3名

・テスター 1名

合計 20人月

その他

参考URL:https://www.hobimo.life/

まとめ

システム開発やアプリ開発は、業務効率やエンゲージメントを高めるうえで非常に重要となります。よって、どのようなプロダクトにしたいのかをよく社内で話し合うと同時に、最適な開発会社を選択する必要があるでしょう。

レリパでは、システム開発やアプリ開発をオフショアでサポートしております。高品質なプロダクトをリーズナブルな価格でお納めし、創業以来、今日まで日本企業に特化したビジネスにより多くのお客様にお喜びいただいております。日本語に精通したPMや豊富な開発経験をもつエンジニアが多数在籍しているため、安心してお任せいただけます。ご用命の際は、ぜひお気軽にお問い合わせください。