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2021.10.21
ITトレンド

フィンテックって何?注目されている理由や具体例・フィンテックの今後を徹底解説!

仮想通貨、キャッシュレス決済、クラウドファンディング、AI(人工知能)による与信審査…これらを結びつけるキーワードに「フィンテック」があります。最近、ニュースや新聞で見聞きする機会が増えたフィンテックは、金融界のDX(デジタルトランスフォーメーション)に欠かせない存在として注目を浴びています。 

しかも、決済、融資、投資、運用と金融のほぼすべての機能でフィンテックはとても重要な役割を果たすようになってきました。そこで今回は、フィンテックについての基本的な内容や急激に台頭している理由・背景、さらにフィンテックの具体例や今後の動向についてお伝えします。 

フィンテックとは

フィンテックは、金融(Finance)と技術(Technology)を組み合わせた造語で、デジタル技術を利用した革新的な金融サービスを提供する動きやそれを担う企業のことを指します。 

具体的にはブロックチェーン技術を使った仮想通貨の流通や運用、スマホによるキャッシュレス決済や送金、金融機関を通さない資金調達手段のクラウドファンディング、さらにロボアドバイザーによる投資や資産運用など、ひと昔前では考えられなかった斬新なサービスやツールが目白押しです。 

しかも、それぞれの領域で数多くの金融機関やスタートアップが、フィンテックを使ったさらなるサービス向上を目指して日々アップデートを繰り返しています。矢野経済研究所の調査によると、国内のフィンテック市場は、2018年が2,145億円で前年度比42.7%増、さらに2022年には1兆2,102億円にまで拡大すると予測されています。 

そしてこのフィンテックの普及をさらに強く後押しする存在が、AI(人工知能)です。AIは、ディープラーニング(深層学習)により、大量のデータを学習することで予測や分類ができるようになります。しかも使えば使うほど、その精度はさらに向上します。これにより、投資における勝ちパターンを高い精度で認識し、実際に売り買いの判断を行うとか、人に代わって融資の際の与信審査を行うまでになっています。 

このように、世の中の経済活動を、より便利に安全に、そして効率よく安価にするべく、アプリやソフト、デバイス、通信といったITツールや先端システムを駆使して、フィンテックを通じた革新的な動きがさまざまな方面からわき起こっています。 

(参考:矢野経済研究所調査:https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/2232) 

フィンテックが台頭している理由と背景 

近年、急速にフィンテックが台頭している理由は大きく三つあります。 

まず一つは、世界的なデジタル化の中で、金融業界にもDXの波が押し寄せたことです。多くの人たちがスマホを所有し、わざわざATMや銀行・証券・保険の窓口などを使うより、24時間・365日いつでも場所を選ばず使えるネットサービスを積極利用する機運が高まりました。これにより、ユーザーはより便利なアプリやサービスを求め、金融機関やスタートアップはそのニーズに応えるべく、革新的なサービスの開発に力を注ぎはじめました。 

二つ目は、2008年のリーマンショックで世界的な経済危機が広がり、金融機関による融資が減ったため、中小零細企業やフリーランスを中心に金融機関に頼らない資金調達へのニーズが急速に高まりました。また、金融機関をリストラされたエンジニアたちがIT企業に流れたり、スタートアップを立あげたりして、金融機関がなくても成り立つシステムやツールをフィンテックという形で次々と世に送りだします。中央集権に頼らないブロックチェーンの台頭もその一つです。また、時を同じくしてAI(人工知能)を使ったさまざまな技術が急速に普及したこともフィンテックの台頭を大きく後押ししました。 

最後に、2020年の初頭来の新型コロナウィルスの世界的な大流行があります。これを背景に、社会における非接触への関心が急速に高まり、キャッシュレス決済への需要が急増しました。 

以上、三つのバックボーンにより、近年、急速にフィンテックが存在感を増したといえます。 

フィンテックの具体例 

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それでは、続いてフィンテックの具体例をご紹介しましょう。 

暗号資産 

ブロックチェーン(分散型台帳)を基盤として運用される暗号資産は、法定通貨のように現金ではなくすべてネット上で管理されることから仮想通貨ともいわれます。法定通貨のように国や銀行のような中央集権的存在が発行するのではなく、暗号資産の保有者で運用・管理する点が最大の特徴です。複数の端末のみで構成されるP2Pにより容易には書き換えや改ざんできない仕組みと発行数の上限を決めることで下落しにくいシステムによって安全性が確保しやすくなっています。ビットコインをはじめとする暗号資産は銀行を介さないので送金が無料か非常に安価で、一部の商品やサービスを購入することも可能ですが、多くは値上がりを期待した投資の対象として注目されています。 

マートペイメント 

電子マネーやクレジットカード、QRコード決済など、現金や銀行での手続きを必要としない電子的な取引の総称がスマートペイメントです。公共交通機関の乗り降りや飲食、ショッピングなど、現金がなくとも、カードやスマホで決済が瞬時に完了します。レジや改札での混雑が劇的に解消されるだけでなく、非接触での決済が可能なため衛生面でのメリットも注目されています。 

クラウドファンディング 

画期的な商品開発や個人の目的達成のために、目標金額を設定・公開してオンラインでの資金援助を募るのが、クラウドファンディングです。融資というより寄付的な要素が強く、リターンは開発できた新商品だったり、応援した個人が夢を実現させた時の喜びをシェアすることだったりとさまざまです。金融機関を通さないスピーディーな資金調達手段として大変注目を浴びています。 

トランザクションレンディング 

従来、銀行が行ってきた、決算書をはじめとする膨大な財務資料をもとに与信判断をして融資を決定するというプロセスではなく、非金融機関の事業者が日々の取引データなどからAIを使って融資の是非を短時間で判断し、貸付を行うのが、トランザクションレンディングです。これもクラウドファンディングや暗号資産などと同じで金融機関を通さない資金調達手段として活用されています。 

ソーシャルレンディング 

お金を借りたい個人や企業とお金を貸したい個人や企業をネット上で仲介するのが、ソーシャルレンディングです。仲介するサービス提供者が融資を希望する個人や企業を審査し、格付けを決定します。これにより金利や融資の限度額が決まり、その条件で承諾した資金提供者とマッチングさせます。銀行などの金融機関を通さず、関係者が直接会うとか、会合を重ねる必要がない分、低コストで運営できます。1万円から融資可能なサービスもあり、金融機関からの融資が難しい個人からも注目されています。 

ロボアドバイザーによる資産運用 

ロボアドバイザーは、投資家の個人情報をもとに、AIが資産運用のアドバイスをしたり、投資家の代わりに資産を運用するサービスです。複雑で難解な投資や資産運用の知識がなくとも、AIがポートフォリオ(資産の組み合わせ)を作成したり、預けた資産の範囲で運用をしたりするうえ、100円からでも利用できるとあって、投資の経験が浅い人たちや若者からも注目されています。 

保険 

保険会社の窓口を訪れるとか、営業担当者を自宅に呼ばずとも、ネットで条件を入力するとその人に適した保険をAIが提案・推奨してくれるサービスが広がっています。保険の商品は多岐に渡り、複雑さが増す一方で、何を基準に選べば良いかがわからなくなることがあります。しかし、AIに任せれば、数ある選択肢の中から適切な商品が簡単に絞れるので、さほど迷わずに決められるのが、大きな利点です。 

クラウド家計簿 

クラウド家計簿は、スマホ画面に購入した商品や値段を入力すると、自動的に費目や項目を振り分け、集計したうえ週や月ごとのデータを一覧にしたり、グラフ化したりします。さらにどのクレジットカードや口座から合計いくら出費したかなども一目瞭然です。一日数分の作業で家計管理が可能なうえ、クラウドのため場所を選ばず入力や修正も可能です。 

フィンテックの今後  

今後もフィンテック市場の拡大ぶりは、しばらく衰えることはないでしょう。というのも、例えば国内のキャッシュレス決済率はいまだに30%程度で、2025年に40%を目指すとの指針を政府が示している段階のため、相当の伸びしろがあります。これを背景に、2021年秋には、複数のクレジットカード会社がスマホで使える「カードレス」なクレジットカードの発行を表明するなど、キャッシュレスビジネスはますます加熱していく模様です。 

他にもブロックチェーンを活用した暗号資産市場への投資、クラウドファンディングによる資金調達なども、注目されるようになってまだ日が浅いので、これからさらに拡大していくと見て良いでしょう。また、AIを使ったロボアドバイザーによる投資も世界のスタンダードになりつつあり、世界中の資産運用会社やスタートアップが、より精度の高いシステム開発にしのぎを削っています。 

フィンテックへのニーズは世界的潮流で、当分の間はとどまることなく、その勢いは増していくに違いありません。そして、銀行をはじめとする金融機関こそが、このフィンテックの勢いに飲み込まれないために、命運をかけて新たなシステムやツールの開発に挑んでいます。フィンテックの発展と金融界のDX(デジタルトランスフォーメーション)が相まって、いかなる次世代型金融の世界が展開されていくのか、目が離せない状態です。 

(参照:https://www.nissay.co.jp/enjoy/keizai/139.html) 

まとめ  

フィンテックが注目されている理由や具体例などについてお伝えしました。 

世界的なデジタル化とICTの進化により、フィンテックへの期待は高まる一方です。かつてなら考えられなかった資金調達法や暗号資産への投資、スマホを使った利便性の高いサービスなどにより、金融の定義やイメージは大きな変化をとげようとしています。 

金融はすべてのビジネスの起点です。よって、あらゆる業界のDXとも深くかかわるため、その影の立役者としてフィンテックの存在はますます大きくなるでしょう。フィンテックの活用法を多方面から探っていくことで、今後さらなる事業の発展が期待できるはずです。