アプリ開発手順と8つの注意点を徹底解説!

スマホユーザーなら毎日のように利用するアプリ。ショッピングやグルメ、アウトドアに習い事など、何をするにしても行動の起点として役立つアプリは、今や日常生活で欠かせない存在となりました。 

そのため、マーケティングの側面から見ても、ユーザーへの訴求力を高めてビジネスチャンスを広げるには、アプリを使わない手はありません。しかし、アプリ開発未経験の方には、どんなアプリをリリースすれば良いのか、またその手段についてもよくわからないのが正直なところではないでしょうか。 

そこで今回は、アプリ開発の手順をわかりやすく解説します。ウェブ開発との違いやアプリ開発をするうえでの注意点についても詳しく掘り下げるので、ぜひ参考にしてください。 

アプリ開発はなぜ必要なの?

アプリ開発が必要な理由は、スマホユーザーの急増です。2021年の内閣府の調査によると、2人以上の世帯の約90%近くがスマホを所有しています。しかも、労働人口の中核をなし消費動向を大きく左右する20代~50代については、約96~99%前後が所有しているとの結果が出ています。さらに社会に多大な影響力を持つインフルエンサーが多い20代と30代は、新聞やテレビよりもスマホから情報を得たり発信する機会が圧倒的に多いです。よって、今やアプリ開発に注力しなければビジネスチャンスを広げることは難しく、瞬く間に時代遅れとなるリスクすらあるでしょう。 

さらに注目すべきは、スマホユーザーがスマホを使う時間の約85%はアプリを利用しているという事実です。その証拠にスマホ1個あたりのアプリの数は約30にものぼると言われています。SNS系をはじめ、EC系、地図アプリ、時刻表、そしてゲーム系など、衣食住、そして“遊”のすべてにおいてアプリの重要性は増すばかり。 

アプリを利用すればポイントやクーポンがもらえるなど、さまざまな特典がサービスされるのが当たり前のため、ユーザーもまずアプリをダウンロードしてお得ツールは使いきるのが常識になりつつあります。よって企業側にとっても新商品やサービスの売りこみの糸口として、また知名度アップやブランディングの要としてアプリを最大限に活用しユーザーへの訴求力を高めることが、強く求められています。 

これらの理由から、アプリ開発は経営戦略のうえで大変重要な役割を果たします。 

アプリ開発とウェブ開発の違いは? 

アプリ開発と似た言葉に、ウェブ開発があります。一見同じように思えるかもしれませんが、両者はまったくの別ものです。 

アプリがスマホの専用ストアからダウンロードしてスマホ画面上でいつでもワンタップで使えるのに対し、ウェブサイトは、ブラウザから検索し、企業のコーポレートサイトにアクセスする必要があります。つまり、アプリは一度スマホにインストールすればオフラインでも使えるものも多く、ウェブサイトより最適化されていて便利なため、ユーザーエクスペリエンス(UX)の向上がはかれます。 

さらに掘り下げると、アプリは、スマホのホーム画面に常時アイコンが表示されるので、ユーザーの使用頻度が格段にアップします。同じアイテムを購入したい時でも、まずいつでもタップ一つで利用できるアプリを通してリサーチし、お気に入りがあれば即購入、というのがよくあるシーンです。さらにプッシュ通知で何度でも新商品やサービスの案内ができるうえ、未読の場合はアイコンにバッジといわれる赤丸に白抜きの数字が表示されるので、訴求力がさらに高まります。 

ただし、アプリはiOS向けの場合、アプリ審査を経てアップルストアにリリースできますが、この審査のためにウェブ開発より時間がかかります。また、このアプリ審査は18歳以上限定などセンシティブな内容の場合、審査が通らない恐れもあり、その制約のないウェブ開発の方がリリースが容易と言えるでしょう。くわえて、アプリ開発は、デバイス間で互換性があるかを確かめるためのアプリテストが必要なため、その必要がないウェブ開発の方が安く済むメリットもあります。 

さらに角度を変えていうと、アプリ開発とウェブ開発では必要なスキルも異なります。アプリ開発では、具体的にRuby、Javaといったバックエンドの開発言語、フロントエンドの開発フレームワーク(JavaScriptのVuejsなど)、AWSなどのインフラについての知識や技術が必要。一方のウェブ開発は、HTML、CSSを使ったコーディング、JavaScript、WordPressを活用した開発技術、さらにデザインセンスについても身につけておくのが望ましいでしょう。 

最後に両者の違いをわかりやく例えると、アプリはいつでも好きなときに自宅前まで呼べるタクシーの様な存在で、ウェブの方は、時刻表をしらべてわざわざ停留所まで足を運ばなければならないバスの様なものといえるでしょう。限られた数ならバスでも良いですが、これが毎日、しかも日に複数回となればタクシーの方が利便性が高いのは一目瞭然。くわえてポイントやクーポンが簡単に入手できるとなれば、利用しない手はありません。よって、必要なときにユーザーの手元まですばやくアプローチできる点が、アプリ開発の大きな意義といえるでしょう。 

アプリ開発の手順は? 

それでは、実際にアプリ開発を行う手順について詳しく見ていきましょう。アプリ開発の方法は、自社で行う場合と開発業者に委託する場合の2パターンに別れます。ただし、自社開発となるとそれなりの人材と相当のスキルや経験が必要です。社内に人的リソースがない場合は新たに外部から募集しなければならないため、初めての場合は極めて難しく現実的ではないでしょう。よって、スピーディーに開発できるアウトソーシングの方がおすすめです。 

開発プロセス 

アプリの開発プロセスは、企画→要件定義→外部設計→内部設計→テスト設計→アプリ開発と実装→単体テスト→受け入れテスト→アプリストア申請→アプリ審査→リリース・保守といった流れになります。 

要件定義とは、アプリ開発の発注者が望んでいるアプリの目的や機能、操作性、デザイン、コストなどを開発者が細やかにヒヤリングし、具体的に文章化したり図面に落とし込む作業です。要件定義が済んだら、開発業者はアプリを作成するために必要な設計に入ります。アプリにどの様な機能を持たせ、ボタンの位置や形状にいたるまでエンジニアに間違いなく要件が伝わるように専門用語を使って設計書を作成します。これに従ってプログラマーやシステムエンジニアがプログラミング、アプリが完成したらテスターを含めた開発側と発注者立ち合いでテストを行います。問題があれば修正を行い、最後に(iOS向けの場合)アプリストアの審査を通過して無事リリースできれば一連の開発プロセスは終了となります。 

契約形態

外注でアプリ開発を行う際、国内企業だとIT人材不足による人件費の高騰からどうしても開発費が高くなってしまう傾向が強いです。その点、アジア諸国を中心とした海外企業に委託する「オフショア開発」なら、安価で優秀なエンジニアが豊富にいるため、費用対効果の面でおすすめです。 

一般的に、オフショア開発には「請負型開発」と「ラボ型開発」の2つの契約形態があります。 

請負型開発とは、要件定義で決まった要件や仕様にそったプロセスと納期(工数)で、開発を進める契約形態で、いったん開発を業者に委託するとある程度業者の作業に任せることになるので、その間、必要な情報交換以外に発注者が関わることは比較的少なくなります。 

一方、ラボ型開発では、開発業者のエンジニアから発注業者専用のチームを選抜し、一定の期間開発プロジェクトに専念する形をとります。業務内容を明確にせず臨機応変にさまざまな業務を依頼できるのが大きな特徴で、途中で仕様変更しても柔軟に調整できるとあって近年ではこちらのラボ型開発が主流となっています。メインの開発が終了しても、契約期間が残っていれば他の業務を委託することもできるうえ、一体感が生まれて気心が知れると、とても仕事がしやすくなるメリットもあります。するとのちのち別のプロジェクトを繰り返し依頼できるようにもなるので非常に利便性が高いでしょう。 

(参考記事) 

「ラボ型と請負型のご紹介・それぞれのメリット・デメリット」 

「ラボ型開発のメリト?なぜラボ型開発を選んだほうが良いのか?」 

アプリ開発をする際の8つの注意点! 

続いては、実際にアプリを開発するにあたっての注意事項をお伝えしましょう。これらのポイントを押さえておくと、後悔のないアプリ作りが可能となるので、ぜひチェックしてください。 

針, チェック マーク, はい, 同意, 行わ, むしゃくしゃ, チェック, コントロール, テスト

アプリの必要性についてしっかり議論しよう 

アプリ作成がトレンドだから、競合がアプリをリリースしたから、という理由だけで焦ってアプリ開発に踏み切っても、理想の出来には近づけません。まず、自社にとってなぜアプリが必要なのか、目的や機能性、マーケティング上の効果について、しっかりと議論・精査しましょう。開発は業者に丸投げという姿勢ではなく、自社でとことん必要性を煮詰めてこそ、オリジナリティと訴求力のあるアプリが出来上がります。 

要件定義に時間をかけよう 

アプリ開発の目的や必要性がはっきりしたら、次に開発業者にその理念や考えをしっかりと伝えましょう。これが要件定義です。専門家に伝えることで、何が必要で何が余分かがより明確になり、構想がブラッシュアップされていきます。この要件定義がアプリ開発の土台となる部分なので、ここである程度の時間をかけて発注者と受注者の考えのすり合わせを行い、勘違いや思い込みをできる限り排除する必要があります。 

コストを考えよう 

アプリ開発は、内容にもよりますが、多ければ数百万円以上の予算が必要です。特に初めてアプリ開発を手掛ける場合は、どうしてもあれもこれもと多くの機能を追加したくなります。しかし、これが予算高騰の大きな原因にもなるので、各種機能の必要性を洗い出し、できる作業は自社でまかなうなどしてコストを抑える工夫が必要です。先にお伝えしたように、国内企業だけでなくコスパの良いオフショア開発も選択肢に加えて開発業者を選定するのも良いでしょう。 

個人情報の取り扱いに注意しよう 

アプリ開発の上で非常に大切なのが、個人情報の取り扱いです。個人情報の目的外使用や流出は、その責任が非常に厳しく追及されます。よってどの様な個人情報を取得し、どのような目的で使用するのか、第三者への提供などについてもしっかりと周知しましょう。くわえて、アプリに関するその他の規約、免責事項についても法律的な目線で抜かりないように明示し、ユーザーに同意を得る必要があります。 

対応OSとデバイスを考えておこう

アプリの作成方法は多岐に渡り、使用する言語によっても対応できるOSが異なってきます。よって、iOSなのかAndroidか、それとも両方か、など使用できるOSやデバイスを決めておく必要があります。ちなみに、世界的に見ると、2021年4月のOSシェア率は、Androidが72.19%、iOSが27.00%ですが、国内ではiOSが66.03%でAndroidが33.81%となっています(StatCounter Global Stats調べ)。つまり、日本ではiPhone人気が圧倒的なので、この点はしっかりと考慮する必要があるでしょう。 

開発業者の得意分野を調べよう 

アプリ開発と一言にいっても、SNS系、マッチングサイト系、ECなど多岐に渡ります。そして、それぞれの開発業者にも得意分野があることを知りましょう。業者の選択を誤ると、さほど得意でもないアプリ開発を任せたがゆえに、精度が今一つで開発費だけが膨れ上がった、という残念な結果を招く恐れもあります。よって、その業者が過去にどの様なアプリを開発、リリースしてきたのか、詳しく実績を調べるようにしましょう。 

OS審査があることを知ろう

特にiOSの場合は、アプリ審査があります。通常はわずか数日で完了しますが、問題があればここで時間を取られてしまい、リリースの日程が遅れる可能性もあります。よって、リリースだけに気を取られて、OS審査があることを忘れないように注意しましょう。 

アップデートにも対応しよう

OSがアップデートされると、ユーザー側は最新アプリが使えるようになりますが、アプリを提供している側はその対応に遅れると、アプリを使ってもらえなくなる恐れがあります。すると大切なクライアントを失ったり、せっかく上がっていた認知度が低下する原因にもなるので、必要に応じてアップデートへの対応を怠らないようにしましょう。この辺りは、運用後の対応についてあらかじめ開発業者と契約しておくと安心です。 

まとめ 

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アプリ開発の手順と開発の際の注意事項について詳しくお伝えしました。 

精度の高いアプリがリリースできれば、自社商品の認知度が大幅にアップし、目に見えて売上が向上するケースが珍しくありません。しかしその一方で、的外れなアプリ開発をすると、集客数が増えるどころか、大切なクライアントを競合に奪われる可能性すらあります。 

よって、自社にとって最適なアプリを開発し、適切なタイミングでリリースすることは、社の命運を分けると言っても過言ではありません。レリパは、優秀で親日派のエンジニアたちが日本の多くのお客様のアプリ開発をお手伝いしてまいりました。ラボ型開発が主流で、工数や納期、仕様変更にも柔軟に対応できますので、いつでもお気軽にお問い合わせください。 

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