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2021.11.11
ITトレンド

DeFiとは?仕組みや注目されている理由を徹底解説!

ブロックチェーン技術を土台にしたサービスが、さまざまな広がりを見せています。特に最近、急激に話題にのぼるようになったのが「Defi(ディーファイorディファイ)」です。 

Defiは分散型金融を意味し、金融機関などを経由せずに暗号資産(仮想通貨)を貸し借りしたり、売買したりできる金融サービスです。ブロックチェーンを使うため、取引の成立が非常に速く、仲介者がいない分、高い手数料を払う必要がないというのが大きな特徴です。取引では、銀行や証券会社のようにわざわざ口座を開設する必要もなければ、融資の際の身分証明や与信審査もありません。 

Defiの画期的なサービスには、世界中の投資家から熱視線が送られており、2020~2021年の約1年のうちに市場規模が約5倍、11兆円近くに膨れ上がっています(日本経済新聞・2021年10月18日朝刊)  

そこで今回は、Defiの仕組みや注目されている理由、サービス例、さらにDefiは安全なのか、といった内容について詳しく掘り下げます。 

DeFiとは 

DefiとはDecentralized Financeの頭文字をとった略語で「分散型金融」を意味します。金融機関を介さずに、ブロックチェーン上でユーザー同士がつながり、従来の仮想通貨取引よりも複雑な資産の移動や取引が行える金融サービスで、2020年に入った頃から急激に注目を集めています。すべての取引はブロックチェーン上に記録されるため、透明性が高いうえ容易に書き替えができず、決済や送金も非常に速いのが特徴です。 

従来の仮想通貨は、売買目的で取引されることがほとんどでした。しかしDefiは、単に売り買いするだけでなく、仮想通貨をプラットフォーム上に預けると利息がつくうえ、それを担保としてさらに複数の中から自由に仮想通貨を借りることもできます。 

つまり、一例ですが、預金を資金が必要な客に融資したうえで利息を得て、利息をつけて預金者に返す、という銀行のシステムを、そのままブロックチェーン上で行うと考えるとわかりやすいでしょう。ただし、Defiの場合は、金融機関が仲介せず、システムの管理はスマートコントラクトにより行うため、手数料がきわめて安くなるのが大きな利点です。 

しかも、利用する際には、身分証明も口座開設も必要なく、与信審査もありません。通常は、このプロセスがなければ、金融機関などからの融資はまず受けられません。しかし、これらの手続きが必要なく、決済も送金が速くて手数料が安いため、投資や資産管理目的で利用する人が急激に増えています。 

世界では、4人に1人が銀行口座を持たずに暮らしています。定職がなく、身分証明ができないから、というのがおもな理由です。しかし、DeFiなら本人確認は不要で誰でも利用できるため、その様な人たちの資産管理にも活用できます。その代わり、犯罪の温床となりやすく、とくに資金洗浄に悪用される例が後を絶ちません。この辺りの安全性をどう確保するかが、大きな課題です。 

DeFiの仕組み  

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Defiは、暗号資産の一つであるイーサリアム上で展開される金融サービスです。イーサリアムは、仮想通貨のなかでもビットコインに次ぐ世界第2位の人気を誇り、スマートコントラクトによりさまざまなアプリを構築できるのが、他にない特徴です。 

スマートコントラクトは、あらかじめプログラミングされたルールに従って、条件に応じた取引(トランザクション)が自動で実行されるプログラムのことです。Defiの提供者は、独自のスマートコントラクトを開発し、魅力的な金融サービスを提供することで、投資家たちを呼び込みます。 

Defiの魅力をさらに高めているのが、仮想通貨の一つ「チェーンリンク」です。チェーンリンクは、外部システム上で管理されている情報をブロックチェーンに持ち込む分散型オラクル(中間処理役)です。 

従来のスマートコントラクトは、ブロックチェーンと外部リソースをつなげることがほとんどできませんでした。しかし、2017年のチェーンリンクの登場により、クレジット決済をはじめとする金融、証券、保険、市場データなどの外部(オフチェーン)ソースとスマートコントラクトの橋渡しが可能になりました。これにより、Defiのプロジェクトが多様性を増しています。また、オラクルを運営するオペレーターには、チェーンリンクネットワークで利用されるトークン・LINKが与えられ、好きに売買できるため、資産としても注目に値します。 

外部リソースといっても、その中には安易に信用できない危険な情報も数多く含まれます。チェーンリンクには、その情報を一つずつ精査して整合性を厳しくチェックし、Defiの健全性と安全性を担保する役割もあります。くわえて、他のブロックチェーンと自由につなげられる点も高く評価されています。 

この利便性と安全性の高い新たなシステムの構築により、チェーンリンクとDefi がセットで注目されるようになりました。現にDefiでの取引高が増えれば増えるほど、チェーンリンクへの需要が高まり、確実に高騰するという関係性が明確になっています。 

DeFiのサービス例 

それでは、ここからDefiの具体的なサービスをご紹介しましょう。最初に、Defiが日常生活でどう役立つのか、その必要性から説明します。 

Defiがなぜ日常生活で必要なのか? 

Defiを特徴づけるものとして、おもに4つの機能があります。これらを活用することで、Defiを日常生活の資産形成に役立てることが可能です。 

1.DEX(分散型取引所) 

2.レンディング(貸付) 

3.予測市場 

4.マネーレゴ 

DEXは、従来の仮想通貨取引所を介さずに、ユーザー同士が直接取引できるDefi特有のシステムです。仮想通貨取引所は、過去にハッキングの対象となってユーザーに大きな損失を与えたことがありました。しかし、一度もハッキングされたことのないブロックチェーンだけでユーザーがつながれば、手数料が安くなるうえ安全性も確保されます。そして、仮想通貨の価格が上がると、売却することでそこから利益(キャピタルゲイン)が得られます。 

Defiでは、仮想通貨を預けることで銀行のように金利がつきます。しかしそれだけでなく、仮想通貨を担保にして別の仮想通貨を借り、それを投資に回すこともできるため、レンディングにより不労所得を得ることが可能です。 

他にも日本ではあまりなじみがないですが、選挙結果やスポーツの試合結果などを予測する賭け。また、他のブロックチェーン同士をレゴブロックのように組みあわせて新サービスを創出する「マネーレゴ」の活用で資産運用の可能性が大きく広がります。 

続いて、実際に運用されているDefiのプロジェクトをご紹介しましょう。 

コンパウンド 

コンパウンドは、数あるDefiのプロジェクトの中でも知名度の高いレンディングサービスです。コンパウンドはプール型レンディングといって、ユーザーがコンパウンドにイーサリアムなどの仮想通貨(コンパウンドで対応できる仮想通貨は14種類)を預けておき、スマートコントラクトにより借り手と貸し手をマッチングさせます。 

借り手は決められた利息を上乗せして返済し、貸し手はその利息を受け取って資産を増やせます。多くの場合、金利は銀行よりも高く(高いものは5~6%以上)、利用者が多くなるほど、プールされる仮想通貨が増えるため金利が高くなるという変動金利制です。仮想通貨は、ウォレットに入れておくだけでは増えません。しかし、コンパウンドに預けておけば不労所得が得られます。 

くわえて、コンパウンドでは預けた仮想通貨を担保にコンパウンドで対応している14種類の仮想通貨から好きなものを借りることができます。融資を受けるには、借りる仮想通貨の額の150%の仮想通貨を担保としてコンパウンド内に預けておく必要があります。もし値動きによって150%を割りこんでしまった場合は、損失防止のために、その時点でスマートコントラクトによって借りた仮想通貨が自動清算されます。 

さらにコンパウンドの特徴は、貸し手も借り手も取引ごとに独自トークンの「コンプ」が 

無条件で付与される点です。コンプは売買可能で、常に市場で値動きをしているので、適切なタイミングで売れば利益を手にできます。これを狙った投資目的でのコンパウンド利用者が、非常に増えています。 

(参考:『仮想通貨Compound(コンパウンド)とは?Defiの始め方や仕組みを解説』) 

アーヴェ 

アーヴェもコンパウンドと同様にレンディングを目的としたプロジェクトです。ただし、あるユーザーが持つ担保枠をそのまま別のユーザーに貸す、という機能が特徴です。これにより、借り手は、自分では担保を用意せずとも資金0で資金調達が可能となります。変動金利と固定金利があり、対応可能な仮想通貨の種類は、コンパウンドよりも多く、25種類にのぼります。 

(参考:『仮想通貨「Aave(AAVE)アーヴェ」とは?将来性、価格、チャート、買い方、発行枚数、ホワイトペーパー』 )

なぜDeFiが注目されているのか 

つぎに、Defiが急速に注目を集めている理由について説明しましょう。 

誰でも利用できる 

Defiは、デバイスさえあれば、だれでも利用可能です。一般的な金融サービスは身分証明や口座の開設が必須となります。しかし、世界には約17億人も銀行口座を持たない人たちがいます。収入がきわめて不安定か無収入のため、そもそも身分証明ができないからです。しかし、本人確認が不要なDefiはそのような人たちにも資産形成のチャンスを広げます。 

個人情報が守られる 

銀行で融資を受けようと思えば、名前や住所はもちろん、年収や職業など、かなり細かな個人情報を提示しなければなりません。しかし、Defiはその必要がなく、管理者も人ではないのでプライバシーをしっかりと守ることができます。 

管理者が存在しない 

Defiの取引は、すべてスマートコントラクトにより自動で行われます。よって、管理者が存在しません。一般の金融機関は、場所代や人件費、設備費などをまかなうため多額の手数料を請求します。しかし、Defiはその必要がないので、手数料が大幅に抑えられます。 

投資対象として魅力がある 

非常に極端な例ですが、Defiでは、仮想通貨が過去に1ヶ月で32,000%も上昇したことがあります。イーサリアムはビットコインに次ぐ人気があるうえ、魅力的なスマートコントラクトやマネーレゴの力が加われば、Defiを活用した資産形成のチャンスは大きく広がるため、投資対象として大変注目されています。 

Defiの資産総額は980億ドル(約10兆円)で、日米欧の預金取扱金融機関の現預金総額(6800兆円弱)の約0.1%にすぎません(日本経済新聞・2021年10月18日朝刊 

透明性が確保されている 

Defiは、ブロックチェーン技術が土台のため、すべての取引は記録のうえ公開されています。ブロックチェーンはP2P(Peer to Peer)ネットワークで構築されており、クライアント・サーバー型のようにサービス提供者としてのサーバーは存在しません。Peerといわれるデバイスが、サービスを利用するクライアントとサーバーの両方を担います。しかも相当数にのぼる端末がつながっており、ある端末がネットワークを切断してもシステムが停止することはありません。取引情報は、24時間、365日、余すところなく記録されているので、きわめて透明性が高いといえます。 

DeFiは安全なのか  

最後にDefiの安全性ついて解説しましょう。 

暗号資産は暴落リスクが大きい 

Defiの基盤がイーサリアムのブロックチェーンを土台にしている以上、多くの暗号資産と同じく暴落の可能性は否定できません。よって、Defiが安全かといわれれば、NOです。 

しかもDefiは、犯罪組織の資金洗浄に悪用されており、数百億円が不正流出する事件も起きています。暴落リスクがあるという意味では、株式市場や投資信託などと同じです。しかし、その差は、市場としての歴史の長さや上場する企業の良識と質の高さ、そして厳しいリスク管理システムによる統制力の強さ、などです。Defiでは、管理団体が規制できず、中には開発財団が解散したにもかかわらずプロジェクトは消えずに稼働し続けている、という奇妙な現象も見られます。この現状をかんがみると、Defiが、株式市場に肩を並べるほど信頼性を得るには、まだ相当の時間を要するでしょう。 

法整備されていない 

Defi取引は活発化しているものの、法整備がまったく追いついていない状態です。国内に限定していえば、先にご紹介したコンパウンドやアーヴェも金融庁のお墨付きではありません。よって、大きな損失を出したとしても、すべて自己責任というリスクを常に負うことになります。 

手数料が高くなることがある 

Defiの土台となる仮想通貨は、イーサリアムですが、その特徴の一つに手数料(=ガス代)が高い点が挙げられます。場合によっては、数百円分のイーサリアムを送金するのに数千円かかる、ということも。よって、そもそも資金に余裕のある富裕層しか手が出せないという側面があります。この点が解消されなければ、ユーザーにとってはハイリスクのため、積極的に市場に呼び込むのは難しいでしょう。 

ただし、最近新たに誕生した高速かつ、安い処理コストで利用できる仮想通貨Solanaの登場で、イーサリアム周辺の事情に変化の兆しが見られます。Solanaはイーサリアムとつながることができるので、今後このブリッジ機能が適切に作用すれば、イーサリアムをさらに速い処理速度で安く使えるようになるでしょう。これによりゲームチェンジが起これば、Defi市場はさらに活況を呈するかもしれません。 

チェーンリンクの需要が高まるかどうかで将来性に差が出る 

Defiの将来性を占ううえで無視できないのが、チェーンリンクの値動きです。アメリカのスマートコントラクト社がチェーンリンクをローンチしたのは、2017年とまだ最近のことです。オラクルとしての歴史は浅く、一部を除き、広く信頼を勝ち取るまでにはいたっていません。その証拠に、2021年10月末現在の価格は約3千円。約700万円のビットコインや約50万円のイーサリアムと比べるとかなり見劣りする状態です。 

しかし、チェーンリンクのプロジェクトチームは、外部リンクのユースケースとして、金融や決済のみならず、行政や衛生、AIなども想定に入れています。そして多くの企業がこの動向を支持し始めているので、これらのユースケースがさらに成果を生めば、高コストの中央集権型の金融システムに変わる画期的代替システムとしての期待から、Defiへの投資資金の流れは、より活発になるでしょう。現に、チェーンリンクのトークン・LINKは、2020年前半の約8カ月で価格が約10倍にまで高騰したこともありました。 

このように、イーサリアムやチェーンンリンク、LINKなど、Defiに関連した仮想通貨やトークン価値が安定的に高まれば、Defi市場はより信頼されるものとなるでしょう。 

まとめ  

近年、金融機関以外のスタートアップによるフィンテックが目覚ましく台頭しています。クラウドファンディングやキャッシュレス決済などがその一例ですが、これは、手数料が高く、審査や送金の時間がかかる金融機関を介さずに資金調達や貸付などを行おうとする世界的潮流の証です。Defiもその一環といえるでしょう。 

ブロックチェーン基盤のDefiを使えば、取引の時間は大幅に短縮でき、低コストなうえ、24時間、場所も時間も選ばすに取引可能です。しかも、そのユースケースは確実に増加しています。今後、ハッキングや資金洗浄、法律の未整備などのリスク要因やシステムの脆弱性が解消されれば、さらに市場規模の大幅拡大が期待できるため、その動きからますます目が離せません。 

レリパでは、これからDefi市場に参入しようとしている皆さまのお手伝いをさせていただきます。経験豊かな親日派で優秀なエンジニアが、お客様のご要望に幅広くお応えいたしますので、ぜひ気軽にご相談ください。心よりお待ち申し上げております。