2023.01.06

「ブロックチェーン将来性 1:ブロックチェーンについての基礎知識と今後の展望」

ブロックチェーン将来性

1.ブロックチェーンの歴史 

近年、 ブロックチェーン将来性 は多くのメディアで取り上げられるようになったため、目新しい存在ではなくなりつつありますが、大半の人たちにとっては未だ馴染みが薄く、その詳しい意味や開発手順について正しく理解している人は少ないといってよいでしょう。 

ブロックチェーンとは、ハッキングや改ざんが困難な、ネットワーク上で維持管理される分散型デジタル台帳のことで、第2のインターネットとも呼ばれています。ブロックチェーン技術を使えば、政府、銀行、その他の第三者機関に介入されることなく、個人同士が相互に直接、送金や決済といった取引を安全に行うことができるようになります。  

それでは、ブロックチェーンが誕生した1991年にさかのぼって、その歴史をたどっていきましょう。 

「1991 年」 

1991年にスチュアート・ヘイバー と スコット・ストルネッタという2 人の科学者が、暗号化によるシステム開発を行って、ブロックチェーン技術を編み出しました。 

このシステムでは、タイムスタンプが押されたデータ記録が、後にブロックチェーンの語源ともなる「ブロックの繋がり」の中に格納されます。これによりある特定の時刻に任意の電子データが存在していたことと、それ以降いっさい改ざんされていないことを証明できます。 

翌1992年に、このシステムがアップグレードされ、単一のブロックに、より多くのデータとドキュメントを保存可能にする機能をハッシュ木(マークルツリー)に組み込むかたちで効率化されました。 しかし、その後とり立てて脚光を浴びることはなく、表舞台から一旦姿を消しました。 

「2004年」 

この年、「リユーザブル・プルーフ・オブ・ワーク(RPOW)」として知られる電子通貨が導入されます。この動きは、ブロックチェーンと暗号化の歴史におけるゲームチェンジャーともいえるものでした。 

ルーフ オブ ワーク (PoW) は分散型合意形成メカニズムのことで、ネットワークのメンバーが任意の数学的パズルを解くマイニングによってデータの正しさを証明し、ハッキングやデータ改ざんといった第三者によるシステムの悪用を防ぐ役割があります。このプルーフ オブ ワークの誕生により、この後に触れるビットコインをはじめとする仮想通貨の世界が広がっていきます。 

「2008年」 

サトシ・ナカモトが、ホワイトペーパー(白書)「ピア ツー ピア電子通貨システム」内で、「分散型ブロックチェーン」の考え方を正式に発表します。  

「2009年」 

その後、ブロックチェーンは着実に進化を遂げ、さまざまな分野において必要性が高まって行きます。 2009年、サトシ・ナカモトがビットコインのホワイトペーパー(白書)を発表。その中で、彼は、何者にも管理されない分散化という仕組みをもつブロックチェーン技術が、デジタル上の信頼性や安全性を強化、保証するうえでいかに十分なシステムであるかについて、詳しく解説しました。 

ホワイトペーパー(白書)とは、仮想通貨の発行にあたり、どのような独自性や特徴があるかについて詳しく解説し、その著者や、その著者が属する発行主体の考え方や方針を示す研究レポートです。仮想通貨の意義や目的、販売方法などについて詳しく公開し、その価値をアピールすることによって広く投資を呼び込むのが、主な目的です。 

「最新の動向」 

スピーディーに変化する世界情勢の中で、ブロックチェーン技術の活用方法は、年を追うごとに多様化の一途をたどっています。続いてはその動向と ブロックチェーン将来性 について詳しく解説しましょう。 

ブロックチェーン将来性 歴史

2.様々な形式の ブロックチェーン 

ブロックチェーン技術が誕生して以来、各時代において、社会ニーズや技術水準に応じた様々なタイプのブロックチェーンが、開発されてきました。具体的には、以下のように、3つのバージョンに分けて説明できます。 

ブロックチェーン 1.0 (ブロックチェーンが注目されるようになった先駆け – 仮想通貨)  

ブロックチェーン1.0 は、ブロックチェーン技術またはビットコインをベースに実行される分散型台帳技術 (DTL) によって、金融取引を可能にしました。その特徴は、完全自動化された電子通貨送金システムであり、取引に際しては中央集権的管理者の仲介を必要としないため、ユーザーは銀行の介入なしに通貨のやり取りが行えます。しかも、ブロックチェーンプロジェクトに参加するすべての個人が分散型台帳にアクセスできるようにすることで、ウォレットを使用して匿名による送金や決済が可能となるのです。 

ブロックチェーン 1.0 の実装例には、ビットコイン、ドージコイン、ライトコイン、モネロなどの仮想通貨があり、現在、すでに数百種類におよぶ仮想通貨が、この形式で利用可能な状態になっています。  

ブロックチェーン 2.0 (スマート コントラクト) 

実は、ブロックチェーン1.0 には、ビットコインのマイニングに手間がかかり、送金や決済に時間がかかるという問題点がありました。これが新たなバージョンのリリースを促し、ブロックチェーン 2.0 では上記の問題が改善されただけでなく、スマートコントラクトにも対応できるようになったのです。 スマートコントラクトは、あらかじめプログラムされた契約を自動的に実行する仕組みのことです。 

ブロックチェーン2.0 では、ビットコインの代わりに イーサリアム が登場し、これによってスマートコントラクトが可能となっただけでなく、ネットワーク上で極めて多数のトランザクションをとてもスピーディーに処理できるようになりました。  

参考記事:スマートコントラクト とは?その重要性と画期的役割を徹底解説!

3.ブロックチェーン 3.0 (DApps)  

バージョン 2.0 に続いて、分散型アプリである DApps を主とする新しいバージョンが開発されました。それがブロックチェーン3.0になります。 Dappsは、バックエンドを呼び出す言語で記述されたフロントエンドを有している点において普通のアプリに似ており、さらにそのコードは、バックエンドの分散型ピア ツー ピア ネットワーク上で実行されます。 Ethereum Swarm などのように分散型の通信とハードドライブというストレージ方法を使用します。 

参考記事:DAppとは?注目されている理由や具体例を詳しく解説!

参考記事:https://www.ethswarm.org/

3.ブロックチェーン将来性

DeFi アプリ(従来の金融システムが劇的に変化) 

DeFi プラットフォームは、ユーザーが仲介者なしで直接相互にやり取りできるため、銀行の役割を上回る可能性を秘めています。 DeFi は、従来の金融商品やサービスをブロックチェーンに置き換えることにより地殻変動すら起こしかねない勢いです。 DeFi商品には、貯蓄や、高速かつ安価で安全な決済、リーズナブルな料金で加入できる保険などがあります。イノベーションをもたらしている商品としてとりわけ人気なのが、保険、外貨両替のなかでも仮想通貨を貸し付けて利益を得るレンディングの件数は、2021年に飛躍的に増加しました。 

参考記事:DeFiとは?仕組みや注目されている理由を徹底解説!

 DEX(金融界で異彩を放つ存在 ) 

分散型取引所 (DEX) も、近々金融市場での認知度やニーズが高まると見られています。それは、DEXが、ユーザーが仮想通貨取引所のような第三者の仲介なしに仮想通貨を売り買いすることを可能にするからです。 

DEXには、資金と秘密鍵を安全に管理でき、高度なセキュリティやプライバシーの保護が可能で、かつ様々な種類のトークンを取引できるなど、非常に多くのメリットがあります。しかも、常にアップデートが頻繁に繰り返されているので、金融の世界でますます存在感と注目度が増しているのです。 

参考記事:DEX (分散型取引所)とは?メリットとデメリット、CEX(中央集権型取引所)との違いも詳しく解説!

STO(債券のトークン化が増加) 

STO (セキュリティ トークン オファリング) の登場は、暗号技術の面からいうと目新しくはありませんが、とりわけ2021年は、仮想通貨市場において多くの注目を浴びました。 STO は、ブロックチェーン上で発行されるトークン化された証券を使った資金調達方法で、正式に法規制のもとでの発行・販売を認めらてれおり、すべての取引プロセスは、ブロックチェーンに記録されます。ST(セキュリティトークン)は、具体的には、債券、株式、不動産、さらには自動車といった資産によって裏付けられた暗号化トークンを指します。 

現在、STの中で非常に注目されている一つに不動産があります。 その証拠に、2021 年の時点で、トークン化された不動産の時価総額は 4,000 万ドル近くにまで到達しました。 

参考記事:STO とは?誕生した経緯やメリット・今後の展望

コンソーシアムブロックチェーンへの需要の高まり 

 コンソーシアムブロックチェーン (またはフェデレーテッドブロックチェーン) は、2020 年に最も沸騰したブロックチェーン技術のトレンドの1つで、2021〜22 年も同様に成長し続けると見られています。コンソーシアムブロックチェーンは、従来のプライベートブロックチェーンのリニューアル版で、プライベートブロックチェーンは単独の組織によって運営され、新しい参加者はデータのアクセスと追加への許可を必要とします。一方、コンソーシアムブロックチェーンは同じメカニズムでありながら、同業者や組合といった複数のコンソーシアム(共同体)メンバーによって共通の目的のために管理・運営されるのが、特徴です。 

総じてコンソーシアムブロックチェーンは、銀行や医療、物流等のサプライチェーン管理、保険、さらにセキュリティやプライバシーの管理が重要視されるその他の業界において、大きな可能性を秘めています。 

参考記事:プライベートブロックチェーンとは?ブロックチェーンとの違いと事例を詳しく解説!

メディアとエンターテイメントを変革するブロックチェーン  

最近は、ブロックチェーンとエンターテイメントやスポーツとの親和性も急速に高まってきました。アーティストやアスリート、ゲームプレイヤー、また各界のインフルエンサーたちは、様々なコンテンツをトークン化したり、自信の姿をNFT化したりすることによって、世間のブロックチェーンへの関心度を高めています。 2022年に入り、FIFAワールドカップや野球やバスケットボール、ボクシングといったサッカー以外のスポーツの盛り上がりに加え、それに呼応するようにバイナンスとアジア最大のエンターテインメント企業の1つであるYGエンターテインメントとの協同でファントークンが発売されたこともあって、ブロックチェーンの存在は、ますます注目されるに至っています。今後もこの動きはさらに加速していくと考えて間違いないでしょう。 

ブロックチェーン将来性 メディア

参考記事:仮想通貨と2022 FIFAワールドカップ! ファントークン 、NFTと仮想通貨の将来性について詳しく説明!

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