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2022.01.06
ITトレンド

IDOとは?ICOとは違う?IDOまでの手順を徹底解説

近年、暗号資産(仮想通貨)を使った資金調達が盛んに行われるようになりました。その方法は複数ありますが、とくに2021年に入って急激に増えたのが、「IDO」です。 

従来、資金調達といえば、銀行から融資を受けたり、株式を発行したりするのが一般的でした。これらの方法は、第三者の仲介が必要なうえ、一定の資格や条件を満たさなければ不可能です。その点、IDOは、専用のプラットフォームを使えば、誰でも開催できるうえ、金利や配当の支払いはおろか、返済すら必要ありません。しかもスマートコントラクトに裏付けられたブロックチェーン技術を活用するため、従来に比べて低コストなうえ資金調達のスピードが格段に速いという利点もあります。これらのメリットが呼び水となり、IDOの注目度は高まる一方です。 

そこで今回は、IDOについての基本的な知識やICO、IEO、との違い、IDOの手順などについて詳しく解説します。 

IDOとは  

IDOとは、「Initial DEX Offering」の略称で、DEX(分散型取引所)で暗号資産を発行して資金調達を行うイベントを意味します。DEXでは、仮想通貨取引所(管理者)を介さずに、ユーザーどうしが暗号資産(トークン)を直接交換できます。つまり、ウォレットを仮想通貨取引所内に設けなくとも、自分が管理するウォレット(ノンカストディアルウォレット)を使って取引が可能ということです。これにより、ハッキングリスクが限りなくゼロに近くなります。 

DEXは、主にイーサリアムブロックチェーン上で稼働しており、特定の管理者ではなくスマートコントラクトによるアルゴリズムで暗号資産の価格が決定されます。このDEXで独自の暗号資産を発行するのが、IDOです。 

IDOを開催するからには、資金調達の目的が必要です。その目的や新たに発行する暗号資産の市場規模、将来性などを巧みにアピールして、いかに投資家から多くの資金を集められるかがポイントとなります。 

イメージとしてはIPO(新規公開株)に似ています。IPOは、未上場の企業が新規に株式を上場して資金を集める方法です。IDOは、株式のように議決権や配当、株主優待などはありませんが、仮想通貨取引所で取引される前に告知して、暗号資産という形で資金を集める考え方は、IPOのそれに似ているといえるでしょう。 

新規に発行した暗号資産が市場で取引され始めると、短期のうちに数倍~数十倍に高騰することがあり、投資家は莫大な利益を得ることが可能です。その反対に価格が大幅に下落すれば、大きく損をします。 

DEXでは、特定の管理者による審査がないため、何らかのプロジェクトを予定していれば、団体や個人を問わず、誰でもIDOを開催できます。もちろん、プロジェクトそのものに魅力がなければ投資家から関心を寄せてもらえないため、IDOは失敗に終わることも考えられます。 

IDOとICOの違いは?

IDOと似た言葉で「ICO」があります。ICOとは、「Initial Coin Offering(新規通貨公開)」のことで、IDOと同じく独自の暗号資産を使った資金調達法の一つです。ICOが登場したのは、2017年の仮想通貨ブームの頃で、予定しているプロジェクトの有望性を投資家にアピールして資金を集めます。わかりやすく「トークンセール」「トークンオークション」と呼ばれることもあり、暗号資産の発行者と投資家が直接取引するスタイルをとります。 

審査がないため参入しやすく、仮想通貨取引所に暗号資産が上場される前に安く購入できるため、上場後の価格高騰を期待する投機筋によって多くの資金が投入されました。 

ICOの欠点

ICOは、管理者による審査がないため、非常に参入しやすいのが特長です。ブロックチェーン技術を使うため、手数料がかからず取引もスピーディーな点が多くの目を引きましたが、それ故にプロジェクトの内容も玉石混交でした。 

うたい文句は立派でも長続きしないプロジェクトがあったり、なかには資金調達後に音沙汰がなくなったり、詐欺行為が横行するなどして大きな被害が続出しました。その結果、2018年に入るとICOへの信用度は急落、資金調達の方法としてはフェードアウトしました。 

IEOもある

ICOによる資金調達の難しさが顕在化すると、その次に登場したのが「IEO(Initial Exchange Offering)」です。IEOは、中央集権型取引所(仮想通貨取引所)を介した資金調達方法です。 

ICOで管理者が存在せずに詐欺行為が多発したことの反省から、IEOでは、新規発行される暗号資産やプロジェクトの内容の審査を取引所が行って、そこを通過した銘柄だけが資金調達できるシステムを構築しました。審査基準が決して甘くないため、安易に利用できない分、暗号資産やプロジェクトへの信頼度が高まり、ICOに比べると投資家にとっては安心できる投資先となりました。ただし、投資する側も、仮想通貨取引所で口座を開設したり、トークンを購入したりしなければならないなどの条件があるため、ICOやIDOに比べると参入しにくい面があります。 

IDOが活発に利用される理由

IEOよりもより先進的で投資家たちの関心を得たのが、IDOです。2020年に少しずつ開催されるようになり、2021年に入ってから爆発的に増加しました。その理由について掘り下げましょう。 

IEOは優れた資金調達方法ですが、審査があることでトークン発行者の参入障壁が上がりました。投資する側も上述のように口座開設が必要といった条件をクリアーしなければならないため、マーケットとしての盛り上がりに欠ける面が否めません。そこで、審査がなく、広く投資家を呼び寄せることができるシステムが求められました。かといって、ICOのようなリスクの高いメカニズムでは、投資家の信頼は得られません。 

こうした流れを汲んで開発されたのが、IDOです。IDOで利用するDEXは、銀行や証券会社などの中央集権的存在を介さずに、24時間・365日どこにいてもユーザーどうしが身分を明かすことなく直接融資や送金ができるDefi(分散型金融)の一種です。イーサリアムのスマートコントラクトを活用すれば、ブロックチェーン上でも金融、証券、保険、市場データなど様々な外部ソースとつながったサービス提供が可能となります。これがDefiで、この数ある革新的なスマートコントラクトの一つとしてDEX(分散型取引所)が存在します。 

送金が早く、身分証を提示せずともだれでも参加可能、しかもすべての取引がブロックチェーン上に記録されることにより高い透明性が確保される。DEXを活用するIDOのこれらの利便性の良さと信頼性の高さは、トークン発行者にとっても投資家にとっても非常に魅力的です。 

その証拠にDefiは、2020年~21年までの1年で約5倍、11兆円もの市場規模に急拡大していますが、この動向に見事に呼応するようにしてIDOの件数も急激に上昇しています。 (日本経済新聞)

参考:Defiとは?仕組みや注目されている理由を徹底解説!

IDOまでの手順 

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IDOはDEX内のIDOプラットフォームを利用して開催します。 

人気のIDOプラットフォームには、「Polkastarter」「DAO Maker」「Solstarter」などがあります。ちなみに弊社(レリパ)が2022年にローンチを控えているNFTゲーム「Widiland」は、2021年12月にLuaStarter、BSCStation、PolkabridgeでIDOを開始しました。   

IDOを行ううえでもっとも重要なのは、多くの投資家の関心を引く魅力あるプロジェクトを提示できるかという点です。投資家の多くが投資の判断基準として重きをおくのが、ホワイトペーパーです。プロジェクトの構想やロードマップ、発行するトークンの規模や価格、名称、どの様な技術を採用するかなどを、ホワイトペーパーとして発行し、説得力に富んだ内容で将来性をアピールできれば、IDOの成功率は高まると期待できます。 

入念にホワイトペーパーの作成を行いつつ、どのプラットフォームでIDOを行うかを選択します。選択のポイントは流動性の高さ(=売買のしやすさ)です。Polkastarterをはじめとする人気のプラットフォームは、トレーダーの数が多く、高い流動性を確保できるのでIDOが成功しやすいといえるでしょう。流動性が低くてボラティリティの高い市場では、ポジティブな結果が望めず、危険が伴うので注意を要します。 

IDOのこれから 

2021年12月現在、1週間に複数のIDOが行われており、トークンセール開始後に、数十倍もの高値が付くケースが珍しくありません。 

IDOが活発化しているということは、それだけ多くのプロジェクトが存在することを意味します。なかにはいい加減なプロジェクトもあり、すべてが成功しているとは言い難い状況です。ただ、暗号資産による資金調達は、そのままブロックチェーン上で様々なプロジェクトに活用され、なかでもメタバース(仮想空間)は注目すべき存在です。 

仮想空間上でアバターを通じてゲームやショッピング、オークションを可能にするメタバースの一部では、NFT(非代替性トークン)を活用したビジネス展開が活発化しています。NFTは、ブロックチェーンを利用してデジタルアートや音楽、動画、ゲームキャラクターなどのデジタルコンテンツを、替えの利かないトークンと紐づけし、唯一無二性を証明できるというものです。この資産価値が投資家や富裕層に高く評価され、2021年に入り、暗号資産を使って高値で売買されるNFT作品が急増しています。 

メタバースの将来的な市場規模は100兆円ともいわれ、仮想空間でも売買が可能なNFTが少なからずその一部を占めると考えられています。そこには、イーサリアムをはじめとする暗号資産が不可欠で、その原資を調達するためにIDOが果たす役割は果てしなく大きいと言えるでしょう。 

ただしその一方で、暗号資産は資金洗浄や詐欺の温床になりやすく、常に悪用の危機にさらされているのも確かです。加えて、DEXは金融庁から認められておらず、法整備も追いついていないため、何らかのトラブルに巻き込まれてもすべては自己責任となります。これらのリスクが軽減され、今以上に利便性と安全性が担保されれば、IDOのニーズは確実に増加していくに違いありません。 

参考:メタバース(Metaverse)とは?注目されている理由や実例・今後の動向を詳しく解説 

まとめ  

スピーディーで手数料がかからないブロックチェーン技術は、業界の垣根を越え、あらゆる方面での活用が急ピッチに進んでいます。暗号資産市場はその筆頭にあり、今後、NFTやDefiなど、2021年に大ブームを引き起こしたこれらの市場が拡大を続ければ、IDOのニーズは格段に高まると見てよいでしょう。 

レリパでは、実践的ノウハウが豊富なエンジニアが、お客様のIDOをお手伝いしています。これからブロックチェーン上でのサービス展開や資金調達をお考えなら、ぜひ弊社にご相談ください。 

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